死別を体験した方へのNGワード2011/03/12 06:17

from Alfons Deeken


>がんばろう!

 つい安易に使ってしまいがちですが、言われた側としては、
 口先だけの安っぽい励ましにしかか聞こえない。また、言
 われなくとも必死で頑張っているのですから、これ以上ど
 う頑張れというのか・・・、ともっと落ち込みます。

>泣いてはダメ!

 自分の感情を抑圧することは、心身に悪影響を及ぼす。涙
 を流すことは癒しになるので、悲しいときには素直に泣けば
 いい。

>早く元気になってね

 愛する者を喪って、早く元気になることなどありえません。
 立ち直りたくとも、どうにもならないから苦しいのです。
 
>私にはあなたの苦しみがよく理解できる

 これは虚偽。
 いくら似たような体験をしていたとしても、その人が体験
 したことは唯一無二のもの。本当に理解できるわけがない。
 逆に、「私の気持ちがわかるはずがない」と反発されるだけ。

>あなただけじゃない;あなとのほうがまし

 他の人と比較して慰めようとするのは論外。
 
>もう立ち直れた?
 
 死別から立ち直るまでには少なくとも1年、場合によっては
 20年経っても立ち直れない人がいます。
 悲嘆の渦中にいる人にとっては聞きたくない言葉。

>時がすべてを癒すから大丈夫

 必ずしも、時間がすべてを癒すとは限らない。
 言う人が善意からであればあるほど、言われたほうはいた
 たまれず、なお傷つく。

>(亡くなった方が)長い間、苦しまなくてよかったね

>悪業の報いだ;先祖の祟りだろう


何と声をかけたらいいのかわからないときは、亡くなった人を
懐かしむ思い出話を語るとよいでしょう。隠れた美点を挙げて
故人を誉めることは遺された人の心に誇りを持たせ、立ち直る
ための支えとなるのです。