非常時対応計画(Money)#12017/04/20 17:44

from ジェームズ・リカーズ『いますぐ金を買いなさい』

>デジタル化された資産(キャッシュレスのデジタル社会)

~現金を消滅させるための戦争は終わっていて、政府が勝利した。
  Goldは、デジタル化された通貨が曝されるリスクに対する保険の
  役割を果たす。

~現実的な問題として、まっとうな市民が大量の現金を引き出そう
  としたら、必ず麻薬取引、テロもしくは脱税の嫌疑をかけられ、
  政府の監視対象になる。
  デジタルの資産は、停電、取引所の崩壊、ハッカーなどのリスク
  に曝される。また、貯蓄者は銀行閉鎖~口座凍結というシナリオ
  への保険シナリオを持っておくべきだ。

>国際通貨制度の耐用年数

~投資家は未来を見据えて、「新ゲームのルールはどんなものにな
  るだろう?」と考える必要がある。
  
  2006年には、IMFは廃止すべきとの声があがり、その後、終焉に
  向かう途上でおかしなことが起きた。2008年、グローバル金融危
  機が発生し、突然IMFがゲームに復帰した。G20の事実上の事務
  局になった。新しい融資制度はウクライナやギリシャへの融資に
  見られたように、政治色の強いものになっている。・・・IMFの融資
  の大部分がヨーロッパ向けで・・・大盤振舞をするために、債権を
  発行している。SDR建てで、流動性危機の時に限って発行される。

~次にグローバルな流動性危機が発生したら。それはFed.や他の
  中央銀行の封じ込め能力を超えるものとなるだろう。・・・信認を
  破壊せずに紙幣を増刷することはもはや不可能になっている。

  そのため新たなる流動性危機が発生したら。世界はIMFに頼り
  SDRの発行により流動性を注入してもらうことになるだろう。
  SDR大量発行の一つの影響は、ドル建て資産の実質価値を破
  壊すること・・・人々がIMFとSDRに対する信認を失ったらどおう
  なるか?誰がIMFを救済するのか?

  IMFへ頼ることは、民間債務から国家債務へ、更には多国間債
  務へと問題を上に送るようなもの。IMFは最上階だ。IMFの強さ
  の限界は保有している3000tの「金」と、欧米の加盟国が保有し
  ている「金」だ。・・・SDRはこれまでに生み出された最も専門的
  で抽象的な形のマネーだ。SDRのことを理解したら、人々はSDR
  に対する信認を失う可能性が高い。

  そのシナリオでは、唯一の解決策はGoldである。