『空腹が人を健康にする』(南雲吉則)2017/11/28 14:31

>食べないことが何故、健康に良いのか

~空腹になると発動する遺伝子がある

 生命力遺伝子
 (飢えや寒さや感染症の時こそ生きる力が湧いてくる)

 飢餓遺伝子
 延命遺伝子(サーチュイン遺伝子)
 繁殖遺伝子
 免疫遺伝子
 抗癌遺伝子
 修復遺伝子
 etc.

~飽食状態では、逆に、体を老化させ、免疫が自分の体を攻撃
 するほうに働いてしまう。・・・食べ過ぎて内臓脂肪を蓄えてしま
 うと、一年中、内臓脂肪を燃やし続けなければならない状態に
 ある。
 本来、内臓脂肪は一時的な飢えや寒さに備えて体内に蓄えて
 おくべきもの・・・これが燃える際にスス(サイトカイン)が発生す
 る。外から菌や毒物などが体内に入って来た時、リンパ球はこ
 のサイトカイン(攻撃物質)を出して立ち向かう。ところが、サイ
 トカインは自己と外敵の見分けがつかないという弱点がある。
 
~体内で内臓脂肪が燃焼している最中にも、内臓脂肪から
 アディポサイトカインというススが発生し、血管の内皮細胞を
 さかんに傷つけている。これが動脈硬化の始まりとなる。

 ※善玉アディポサイトカイン(アディポネクチン)動脈硬化予防
   悪玉アディポサイトカインは動脈硬化促進

>脳が疲れるということはない

~脳というのは一度も休むことがない。もし一瞬でも休むような
 ことになってしまったら、それは即刻「死」を意味する。

>メタボにならない4条件

 食べ過ぎない
 脂を摂り過ぎない
 砂糖を摂り過ぎない
 塩を摂り過ぎない

~細胞膜をつくっているコレステロールは、性ホルモンの原料で
 もある。・・・コレステロールは、わざわざ口から摂らなくても、
 体の中で合成することができるので、口から過剰摂取すれば、
 肥満の元になり、動脈硬化の原因にもなる。また、コレステ
 ロールを必要以上に摂ることで性ホルモン過剰となれば閉経
 後の乳癌、前立腺癌などが増えることになる。
 
~砂糖たっぷりの甘いものを食べると、血糖値が上がるため、
 体がホカホカしてきて眠くなってくる。
 砂糖が体を老化させ・・・煙草にも匹敵するほど、健康に害を及
 ぼす。
 ※ 糖毒性(血糖値上昇=140mg/dl=煙草4本と同程度に内皮
         細胞を傷つける)

 ※ 甘いものを食べるなら、でんぷん質(薩摩芋、トウモロコシ、
    米、葛、片栗など)を原料としてつくられたものを

~健康に良い塩(天然塩)などありません。ミネラル分は海藻や
 魚介類から摂ること

~中華料理の大家 「(どうして家庭で作った中華は、お店ほど
  美味しくないのでしょうか?)油たくさん使う。調味料たくさん
  使う。味濃くする」

>1日1食生活(腹八分目 → 腹六文目)

~ちょっとお腹が空いたら、小麦粉やバター、卵などが原材料と
 なっている全粒粉の甘みを控えたクッキーをつまむ。間違って
 も甘いお菓子を食べるな

~昼食に何かを食べるとしたら、季節の果物を1個いただく。林檎、
 梨、柿、葡萄などは皮ごと食べる。果物の皮には、「創傷治癒作
 用」と「抗酸化作用」がある。

~お腹が「グーッ」と鳴るのを楽しむ。グーッと鳴ったら、暫くは、
 この「グーッ」時間を楽しむようにする。この時こそ、サーチュイン
 遺伝子が発現しているから。この遺伝子によって体中がスキャン
 されて、傷んだ箇所が修復される。

 日中は、お腹が空かなければ何も食べない。喉が渇かなければ
 何も飲まない。自分の体の声に耳を傾ければいい!

 ※ 空腹時にお茶やコーヒーを飲んではいけない。カフェインは
   アルカロイドの一種で、これはニコチン、コカイン、モルヒネな
   どに含まれている麻薬成分で、副交感神経に対して刺激作用
   がある

~お腹が鳴るメカニズム:

 モチリン(小腸の入り口で、食べ物を待ち構えているセンサーが
 いつまで経っても食事が流れてこないと、小腸が焦ってモチリン
 (消化ホルモン)を出す。この空腹期収縮がグーッの正体)
 
 グレリン(空腹に気が付いた胃から、グレリンが出て、視床下部
 に働いて、食欲を起こす。同時に下垂体にも働いて成長ホルモ
 ンを分泌させる)

 アディポネクチンが脂肪を燃やす

 レプチン(食事を始めて20~30分すると、満腹ホルモンが分泌さ
 れて、満腹であることを脳に伝える)
 
~お腹が減り、血中コレステロールが減り始めると、アンドロゲン
 (副腎から分泌される男性ホルモン)の量も減るので、性ホルモ
 ンで成長する癌は減少する。また、薄毛にも効果あり。

>健康のため、スポーツはしない!

 急激に心拍数を上げてはならない。心臓に癌が出来ないのは
 細胞が分裂しないから。心臓が終末分裂細胞の臓器だという
 ことは、一生涯の間に打つ心拍数が予め決まっているというこ
 と。あらゆる動物において、20億回(50回/分で80歳)と言われ
 ている。