脳を守る習慣#22018/10/02 04:44


脳の三つの「階層性」>

 朝起きると、脳の機能は時間経過とともに生命→感情→理性
 と一つひとつ高位の脳に向けて立ち上がって行く。この基本的
 な性質を「階層性」と呼ぶ。脳は三つの階層性にしたがって、
 それぞれ連動することで初めて全体が活動し始め、上手く機能
 し始める。

 この三つの異なる階層バランスを保つためには、どうしてもでき
 ないことはしない、求めない、あるいはここまでは無理ができる
 というように、調節できる範囲を自分で理解しておくこと。

>脳幹は、負荷をかけずに守るもの!

 脳幹は、すべてのベースになる生命維持の基礎的機能であり、
 樹木で言えば「根」に該当する。第一層の脳幹が周囲の環境
 に適応できなければ、第二層の辺縁系も第三層の新皮質も枯
 れてしまう。
 脳幹にとって最も大切なことは、一定の生活リズム!脳幹を守
 るコツは負荷の少ない規則正しい生活リズム。私たちの身体
 のそれぞれの細胞には体内時計が備わっている。これを私た
 ちは毎朝、リセットしている。朝日の光を浴びて、脳に朝だと認
 識させること。生活リズムの安定こそが最大の仕事である。

>大脳辺縁系は、暴走を防ぎ「躾ける」もの!

 実に多くの人が、この感情コントロールの不良のせいで失敗し
 て行く。一般的には感情を抑える理性を司る新皮質に注目が
 集まるけれども、齢を重ねるほど辺縁系と上手く向き合うこと
 のほうが重要となってくる。

 新皮質と辺縁系の違いは、情報処理方法にある。情報は新
 皮質で理性的にゆっくりと、しかも厳密に処理される。一方、
 辺縁系では、感情的に、粗くても短時間で素早く処理される。
 脳は感情→理性の順で働く・・・嫌なものは嫌だと、論理的な
 説明を受け入れないのは、辺縁系に入ってきた情報が、新皮
 質まで上手く到達しない、と言い換えられる。喜怒哀楽を柔ら
 かく感情をコントロールできるようになることが辺縁系を取り扱
 う方法の核心である。

 モチベーションとなる辺縁系のエンジンには、
 (イ)ブラックエンジンと(ロ)ホワイトエンジンの二つがある。
 (イ)は、恐れ、不安やプレッシャーによる動機から駆り立てられ
 るもの、必死に走り続けるため盲目的にもなり、自分を守ること
 に必死になってしまう。ですから時に、そのエネルギーがあらぬ
 方向に向いてしまい、意味もなく攻撃的になったり、他人を蹴落
 としたりしてでも自分を守ろうとする利己的な考え方に陥ってし
 まう。・・・「いつまで頑張る」という期限があればよいのですが、
 いつ終わるのかが分からず、行き着く先が見えない状況だと、
 時に「ガス欠」となり、ひどい場合には精神疾患に陥ってしまうこ
 とさえある。

 (ロ)は、信頼や貢献による動機で、自分自身だけでなく他人や
 社会のこともポジティブに捉えており、「他人を満たすことで、自
 分自身も満たされる」という思いで行動する。「相互依存」「助け
 合い」「共生」というポジティブな連鎖が起きる。

 先ず、(イ)と(ロ)は、辺縁系が引き起こす感情エネルギーなの
 で、両方あることを理解する。そして、それらを上手に利用しな
 がら動かして行くことが重要である。

 人生においてピンチや苦境に立たされた時に、大きな力を発揮
 するのが Black Engine !きっかけは不安や恐れですが、これに
 よりハングリー精神で脇目も振らず、一心不乱に突き進んだ結
 果成功を収めた人も大勢います。B.E.には爆発的なパワーを生
 み出す瞬発力がある。

 しかし、B.E.だけを動かし続けると、いろいろな所に悪影響が出
 て来る。ずっと力んでいれば、いずれは疲れ切ってしまう。盲目
 さや利己的な振る舞いは敵を作り出す・・・結局の所、一人でい
 くら頑張っても、持続的な成功はおろか、本当の幸せを得ること
 は出来ない。そこで、W.E.の出番だ。これを動かすには、感謝や
 信頼が必要となる。どうすれば上手く動かせるか?工夫してみ
 てください。W.E.には、長い人生を支え続ける持続力がある。

 齢を重ねるにつれ、「感情の暴走」を防ぐことが大切となる。感
 情の赴くままに反社会的行動を起こす人たちの根っこには、
 10年前、20年前から変わらない気儘な生活態度があるのでは
 ないか。好きな時に寝て、好きな時に起きる。食べたい時に食
 べ、好きな時に好きなことをする。こうした生活は全く「躾」が出
 来ていない。
 「躾」とは判で押したような生活!時間の折り目がしっかりつい
 ており・・・そうした規則性が失われてしまうと、暴力的な行動
 に変化してしまう。辺縁系の暴走は簡単に防げるものではな
 い!

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://shoyuclub.asablo.jp/blog/2018/10/02/9165158/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。