現代人は油原病2018/10/07 13:20

from 『『隠れ油」という大問題』 林裕之(Y.2017)

>やめたくとも止まらない食べ物

 ピザ、チョコレート、ポテトチップス、クッキー、アイスクリーム、
 フレンチフライ、チーズバーガー、ソーダ、ケーキ、チーズ

 このランキングに登場する商品に共通する栄養素は脂肪(油
 脂)です(ソーダ以外)。脂肪に塩分か糖分、またはその両方
 が組み合わされて、やめられない止まらない食品に仕上がる
 のです。

>油脂は合法麻薬

 脳内神経伝達物質であるドーパミンによる、快感・報酬系回
 路が食事でも活性化し、さらに油脂の多い食品のほうがドー
 パミンの報酬をより多く得られる。そして、「やめられない止ま
 らない油脂食品」を食べ続けると、ドーパミンの受け皿である
 D2受容体が減少し、通常の量のドーパミンでは満足感を得
 られなくなってしまうことが、油脂への依存性の正体です。

 私たちは、コロッケ、とんかつ、唐揚げ、チャーハン、天麩羅、
 お好み焼き、etc. を欲しがる”オイル・ジャンキー”で、食品産
 業は、人類が油脂を摂取することに快感を得るようにDNAに
 セットされている、この原理を上手く利用しています。彼らは
 人間が好む基本的な成分(糖質、脂肪、塩分+添加物、化学
 調味料)を熟知していて、それに基づき商品を開発します。
 人体が備えた「報酬システム」をどれだけ刺激できるかが
 ヒット商品の鍵となるのです。しかし誰もが美味しく感じる絶
 妙な配合比率は「至福ポイント」と呼ばれ、これを見つける
 のは至難の業です。

>捨てるは動物性より植物性のほうがヘルシーという思い込み

 サラダ油に代表される植物油は、とんでもなく危険な油でし
 た。植物油にはΩ6脂肪酸のリノール酸が含まれています。
 大豆油とコーン油は50%強、菜種油は20%ほどで、それらの
 調合油であるサラダ油では約35%、キャノーラ油は約20%で
 す。オリーブオイルにも10ほど含まれています。体に良いと
 思われていたリノール酸の過剰摂取が、心身に悪影響を及
 ぼすことを、『油 このおいしくて不安なもの』(1989年刊)が警
 告しました。

>リノール酸とは

 リノール酸は必須脂肪酸の一つ、Ω6脂肪酸で、欠乏すると
 成長が阻害され、生殖機能や皮膚に障害を与えるのですが、
 植物油以外の肉類、魚、野菜、穀類など殆どすべての食物
 に含まれていますから、普通に食事をしていれば一日の必
 要量(8-10g)は足りてしまいます。つまり、欠乏することはま
 ずあり得ません。
 ※ 揚げ物、炒め物、調味料、菓子類にも含まれます。  
 
 食物に含まれるリノール酸と植物油のリノール酸の分子構
 造は基本的に同じですが、後者の製造過程で油分抽出の
 ために使われた石油系溶剤ヘキサンなどを揮発させる必
 要があり、その高温処理においてリノール酸は神経毒の
 ヒドロキシノネナールを発生させます。これが問題点の一
 つとなります。
 もう一つの問題は、リノール酸の過剰摂取で、大さじ一杯の
 サラダ油には4gのリノール酸が含まれるため、普通の食事
 をしているだけで、その過剰摂取になってしまうことです。
 過剰摂取状態になり、「アラキドン酸カスケード」(注、階段
 状に連なる滝)という反応を起こすと、プロスタグランジンE2
 というホルモン様物質が爆発的に発生します。これは強い
 生理活性を持ち、痛み、熱、腫れといった炎症作用を引き
 起こして様々な病気や症状の原因となります。

>リノール酸過剰が招く「油原病」

 アレルギー>花粉症、アトピー、喘息
 血管障碍>動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞
 慢性疾患>糖尿病、高脂血症、高血圧
 脳疾患>鬱病、認知症、神経症
 美容>肌荒れ、シミ、シワ
 その他>精子減少、キレやすい、慢性的なダルさ、etc.

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://shoyuclub.asablo.jp/blog/2018/10/07/9456034/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。