皇居正門石橋旧飾電燈点灯2007/06/06 10:03

  皇居東御苑にひっそりと獅子が佇んでいた。キャプション
には「皇居正門石橋旧飾電燈」とあった。『東京再発見- 土
木遺産は語る-』(岩波新書)によれば、皇居正門石橋(通
称「二重橋」)には電飾灯が6本乗せられてあり、各4頭の獅
子が四方を睨んでいるから計24頭の獅子に守護されてい
ると簡単に記されている。

  王宮や神殿の門を守護する獅子はオルトスタットと呼ば
れ、シルクロードを渡ってきて、唐獅子や狛犬に変身したと
言われている。この意味では、三越の方が正統的な造型だ
と考えられる。
  お壕の奥には皇居正門鉄橋が架けられており、こちらに
は龍が飾られている。龍のほうが水神と親和的である。ま
た、日本橋にも32頭の獅子が居るようである。そうなると、
単なるガードマンということにはなるまいと 考えられる。
また、シルクロードを辿る造型には、玉座や法座の系統も
存在する。

  最近になって、水と獅子との意匠に有力な解を見つけた。
『獅子-王権と魔除けのシンボル』(集英社)によれば、 「ヘ
リアカル・ライジング現象」というものである。エジプトではこ
の日が新年の始まりで、ナイル川の増水が始まる。即ち「口
から水を吐くライオン」なるシンボル・コードの誕生である。雨
乞いのシシ踊りもこの系列に属するようである。

  此処に王権の再生が寓意されているようなのである。

  電飾燈は光ってこそ、である。こちらもうまいこと見つけた。

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