『預金封鎖』>ジャパン・プロブレム2017/09/10 16:55

>日本破綻

 過去数十年、アメリカは、働いて貯蓄をし、健全に生きて行こうと
 する日本に対して政治圧力をかけ、その貯蓄で米国債を買うよう
 に要求し・・・日本人の貯蓄が米国債に置き換えられてしまった。
 紙切れだけがうず高く積まれている。
 更に愚かなことに、アメリカが金融緩和を止めて金利を引き上げ
 る代わりに、今度は札束大量印刷の役割を日本にバトン・タッチ
 させた。英国が、昔、中国に買わせたアヘンと同じである。

~日本政府は、シングルAからもう一段の国債格付けの引き下げ
  にあい、米国政府に先駆けて財政破綻する。その後、日本に
  引き摺られて米国と欧州諸国も同じ道を辿ることになる。

   日本政府の負債額=1053兆3572億円(2014年)
   →対GDP比=231.9% また、歳出>税収✕2

~ジャパン・プロブレムの根本原因は、20年間にもわたる間、経済
  の不振を財政支出増でカバーしようとしたことだ。
  日本経済の20年にも渡る不振の最大原因は、少子高齢化であ
  る。紙幣増刷政策で対処できる問題ではない。
  人口増を前提とした高度成長型の経済モデルは、もはや維持
  不可能だ。米国では、累積赤字が、対GDP比=94%で騒いで
  いるのに、何故日本では230%以上にもなっていても平然とし
  ているのだろう?
  日本は、団塊世代が年金生活に入ってきたので、既に財政は
  破綻していると言える。つまり、私達の通帳には確かに残高が
  印字されているけれど、もし日本人全員がそれを引き出そうと
  とすると、「お金はありません」という話になる。
  そんな預金封鎖が目前に迫っているのに、人々は銀行を安全
  な預け先と考えている。まさに国債とは形を変えた見えない重
  税なのだ。
  そして、貯蓄率が急速に低下しており、ついにマイナスに転じ
  た。貯蓄のない世帯もどんどん増えている。
  日本国債の大口の買い手は、最大が日銀、その他はゆうちょ
  銀行、かんぽ生命、それに日本年金機構である。これら政府
  系金融機関が買えなくなったら、国際市場は破綻する。その
  時期は目前に迫っている。

~年金機構は、もう買う余力はないどころか、これからは年金支
  払原資hとして、保有国債を売っていかなければならない。
  加えて、国債の他に株を買うようになった。
  ファイナル・クラッシュでは、日本人の年金は株の暴落と共に
  泡と消える運命となった。
  日本銀行が国債を引き受けるということは、市場における日
  本国債への信認がないということを意味する。

~日本国債は発行残高の90%以上を国内で消化しているので
  あれば、日本国債に何が起きたとしても、海外金融機関は傷
  つかない、と・・・ところが、日本の外貨準備(外国為替資金特
  別会計)で、米国債を一兆ドル以上保有しているから、日本国
  債が暴落して借り換え債に買い手がつかなくなってしまったら、
  償還期限を迎えた国債のデフォルト化を避けるために、政府
  は何らかの資金手当をしなければならない。
  そこで浮上してくるプランは、消費税を20%に引き上げること
  だ。これを行えば、消費が冷え込み、逆に税収減となる。そう
  なると、100兆円に上る外貨準備を取り崩すというアイデアが
  次に考えられる。

~アメリカは、自国国債と日本国債とが連動する形で崩壊してい
  くことを何をしてでも食い止めなければならない。残された手段
  は、世界経済から日本を切り離すことだ。そのためには、人民
  元を国際化して、日本沈没の防波堤になってもらう必要がある。
  人民元の国際化を図るべく、中国は2008年以降、二国間の
  SWAP協定をどんどん結んでおり、現在、28ヶ国と締結してい
  る。

~ヨーロッパではギリシャを如何に切り離す(グレグジット)かを
  模索している。・・・その見捨てる時期を探っているのがドイツ
  だ。欧州の中心国ドイツからみれば、ギリシャは周辺国。
  世界の中心アメリカからみれば、日本も周辺国である。
  米国政府は、如何にして日本を単独で安楽死させるかを、真
  剣に研究している。
  その方法は?
  それは、誰も日本を助けないようにすることだ。・・・用意が整
  うと、日本国債の格付けを一気に1~2段階下げてしまう。投
  資不適格レベルに格下げした後でなら、日本国債がデフォル
  トしても、市場の動揺は抑え易い。

~格下げとなれば、長期金利が上がって(国際価格は下がる)、
  来る。5%になると、利払いだけで50兆円が必要・・・2014年
  度税収が43.4兆円であることから、全税収額を国債利払いに
  充てる計算となる。
  オスマン帝国末期、ブルボン王朝のフランス革命前夜と同じ
  状況は・・・諸外国は傷つかないから、援助は期待できない。

  国と国との関係はカオスであり、ルールはない。