回避性パーソナリティ障害#32021/01/27 07:51


>回避型の生存戦略

 愛着が安定して育まれているかどうかは、既に
 1歳の段階ではっきりとした違いとなって表れる。
 そして1歳の時点で認められた傾向は、大人に
 なっても多くの人で認められる。
 
 不安定な愛着を示すタイプのうち、
 (イ)母親に対して無関心で、愛情や世話を求め
    ようとしないタイプを「回避型」、
 (ロ)逆に過剰なまでに求めようとし、少しでも母
    親が離れたり世話が足りなかったりすると、
    母親を攻撃したり、拒絶したりするものを
    「抵抗/両価型」と呼ぶ。

 (イ)は、ある意味、放って置かれることに適応し
    てしまったケースであり、求めることを諦め
    ることで、ネグレクトされても平気になって
    いる状態だといえる。
 (ロ)は、何とかして愛情や世話を手に入れよう
    ともがいているのであり、そのためのアピー
    ルとして親を困らせたりもするのだ。こちら
    も愛情不足があるものの、ある時までは愛
    情をたっぷりもらえていた時期があったケー
    スや、親の気分や都合で、愛情をもらえた
    りもらえなかったケースに多い。

 回避性パーソナリティ障害(求めているが、恐れ
 のためにそれができないジレンマを抱えている)
 と回避型愛着障害は以って非なるものである。
 回避型愛着障害は、求めないことでバランスを
 取ろうとしており、成長するともっとクールで、他
 人のことなど気にしない人間に育っていく。暴力
 や非行、いじめ、反社会的行動など、破壊的な
 行動上の問題を起こしやすい(優しさや甘えを
 求めない代わりに、力で相手を支配し、捩じ伏
 せようとするところがある)。また、気持ちを表
 現したり、言葉でコミュニケーションを取ったり
 するのが得意ではない傾向が見られる。

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