非常時対応計画(Money)#2 ― 2017/04/21 16:37
from ibid.
>飛行機が突然「蝶」に変わったら
世界経済の状態と可能性を分析する時、著者は複雑系モデルを
使う。
しかし、Fed.は確率論に基づく均衡モデルを使っている。このモデ
ルは現実の世界がどのように動くかを正しく表すものではない。
~飛行機を想像してみる。・・・ここで、Fed.議長をパイロットとみなし
てみよう。・・・紙幣の増刷という形で推力を上げたり、フォワード・
ガイダンスを使って、少し方向を変えたり、量的緩和という形で揚
力を増大させたりすることが、均衡モデルだ。
~均衡モデルには一つだけ問題がある。経済は均衡モデルではな
いことだ。経済は複雑系なのだ。
複雑系とは?
飛行機が突然「蝶」に変わることを想像して欲しい。
Fed.は金融政策ツールを総動員して飛行機を飛ばそうとしている
が、飛行機は全く予想外の動きをするという複雑系に内在するリ
スクがある。
~複雑系の気が滅入る点は、当初の状態の取るに足りない変化か
ら、この上なく凄まじい結果が生じ得ること・・・あなたが株式市場
の投資家で、市場が下落していれば、買の好機だと思うかもしれ
ない。市場はドンドン下落して、あなたは大金を失っている。
あなたはどの時点で負けを認めるだろう?
どの時点でパニックになるだろう!
どの時点で、「撤退!」と叫ぶだろう。
あなたの売は、市場を更に下落させ、売は売の連鎖を引き起こす。
あまり大きな変化は必要ない。殆どの人が、それが起ころうとして
いることに気づかない。・・・均衡モデルにしがみついていて、複雑
系理論を活用しない限り、Fed.は過去30年間に何度もあったように
バブルを見落とし、システミック・リスクを過小評価するだろう。毎回
誤った結果が出るだろう。
~解決策は、崩壊が起こる前に、システムの規模を持続可能なレ
ベルに縮小することだ。
規制機関は銀行システムをときおり縮小するべきだ。目的は破綻
をなくすことではなく、破綻から生じる破滅的な崩壊をなくすことな
のだ。・・・大手銀行の規模の効率向上(一次利益)は・・・破滅的
崩壊の二次コストに比べれば小さい。つまり、大手銀行が宣伝す
る利益は、社会全体が負担するコストを無視している。
>もはやFed.は信用に値しない
2008年以降、何度も利下げを行って金利をゼロに引き下げ、それ
からQEⅠQEⅡQEⅢ、さらにはオペレーション・ツイスト(マネー・
サプライを一定に保ったまま長期金利と短期金利を互いに反対
方向に動かそうとする)行った。
2012年には、失業率とインフレ率の数値目標を設定し、名目GDP
成長率の目標設定について語り、
2011年、2012年、2013年、2014年、2015年とフォワード・ガイダンス
の対象期間を延長した。
~ドル建て債権市場における実質金利が金価格に最も影響を及ぼ す。
(例) 3%(実質金利)=5%(名目金利)-2%(インフレ率)
7% =5% -(-2%) (デフレ率)
1% =-1%(マイナス金利) -(-2%)
金の代替となるのは実質金利である。実質収益が金所有の機会
コストになる。
マイナス実質金利の鍵はインフレだ(借りたときより安いドルで返済
できる)だ。Fed.はアメリカが財政破綻しないようにインフレを引き起
こさなければならない。債務は「完済」される必要はないが、持続可
能でなければならない。
・・・いずれはインフレが起こるだろう。そのインフレは、マイナス実
質金利と、金価格の大幅上昇を生み出すきっかけになる。
※金はデフレ環境下でも好成績を上げる。それは、中央銀行はデフ
レに耐えられないから、他の政策が失敗した時、金を使って無か
らインフレを生み出すのである。金のドル価格を現状より、はるか
に高いレベルに固定すればよい。そうすれば、他のすべての価格
が、この新しい金価格に順応する。
>金価格の考え方
金に関するグローバルな視点を持つためには、ドル建て金価格だ
けでなく、あらゆる通貨のクロス・レートを分析する必要がある。
自らの基準通貨を決め、それからドルだけでなく、その通過dせも
金について考える。
アドバイスとしては、金を価格ではなく、重量で捉えること。実物の
金をどれだけの量で保有しているかだ。
とはいえ、流動資産の10%位を金に割り当てるように。
目的は、売買を繰り返すことではなく、長期に渡っての資産保全で
ある。
>飛行機が突然「蝶」に変わったら
世界経済の状態と可能性を分析する時、著者は複雑系モデルを
使う。
しかし、Fed.は確率論に基づく均衡モデルを使っている。このモデ
ルは現実の世界がどのように動くかを正しく表すものではない。
~飛行機を想像してみる。・・・ここで、Fed.議長をパイロットとみなし
てみよう。・・・紙幣の増刷という形で推力を上げたり、フォワード・
ガイダンスを使って、少し方向を変えたり、量的緩和という形で揚
力を増大させたりすることが、均衡モデルだ。
~均衡モデルには一つだけ問題がある。経済は均衡モデルではな
いことだ。経済は複雑系なのだ。
複雑系とは?
飛行機が突然「蝶」に変わることを想像して欲しい。
Fed.は金融政策ツールを総動員して飛行機を飛ばそうとしている
が、飛行機は全く予想外の動きをするという複雑系に内在するリ
スクがある。
~複雑系の気が滅入る点は、当初の状態の取るに足りない変化か
ら、この上なく凄まじい結果が生じ得ること・・・あなたが株式市場
の投資家で、市場が下落していれば、買の好機だと思うかもしれ
ない。市場はドンドン下落して、あなたは大金を失っている。
あなたはどの時点で負けを認めるだろう?
どの時点でパニックになるだろう!
どの時点で、「撤退!」と叫ぶだろう。
あなたの売は、市場を更に下落させ、売は売の連鎖を引き起こす。
あまり大きな変化は必要ない。殆どの人が、それが起ころうとして
いることに気づかない。・・・均衡モデルにしがみついていて、複雑
系理論を活用しない限り、Fed.は過去30年間に何度もあったように
バブルを見落とし、システミック・リスクを過小評価するだろう。毎回
誤った結果が出るだろう。
~解決策は、崩壊が起こる前に、システムの規模を持続可能なレ
ベルに縮小することだ。
規制機関は銀行システムをときおり縮小するべきだ。目的は破綻
をなくすことではなく、破綻から生じる破滅的な崩壊をなくすことな
のだ。・・・大手銀行の規模の効率向上(一次利益)は・・・破滅的
崩壊の二次コストに比べれば小さい。つまり、大手銀行が宣伝す
る利益は、社会全体が負担するコストを無視している。
>もはやFed.は信用に値しない
2008年以降、何度も利下げを行って金利をゼロに引き下げ、それ
からQEⅠQEⅡQEⅢ、さらにはオペレーション・ツイスト(マネー・
サプライを一定に保ったまま長期金利と短期金利を互いに反対
方向に動かそうとする)行った。
2012年には、失業率とインフレ率の数値目標を設定し、名目GDP
成長率の目標設定について語り、
2011年、2012年、2013年、2014年、2015年とフォワード・ガイダンス
の対象期間を延長した。
~ドル建て債権市場における実質金利が金価格に最も影響を及ぼ す。
(例) 3%(実質金利)=5%(名目金利)-2%(インフレ率)
7% =5% -(-2%) (デフレ率)
1% =-1%(マイナス金利) -(-2%)
金の代替となるのは実質金利である。実質収益が金所有の機会
コストになる。
マイナス実質金利の鍵はインフレだ(借りたときより安いドルで返済
できる)だ。Fed.はアメリカが財政破綻しないようにインフレを引き起
こさなければならない。債務は「完済」される必要はないが、持続可
能でなければならない。
・・・いずれはインフレが起こるだろう。そのインフレは、マイナス実
質金利と、金価格の大幅上昇を生み出すきっかけになる。
※金はデフレ環境下でも好成績を上げる。それは、中央銀行はデフ
レに耐えられないから、他の政策が失敗した時、金を使って無か
らインフレを生み出すのである。金のドル価格を現状より、はるか
に高いレベルに固定すればよい。そうすれば、他のすべての価格
が、この新しい金価格に順応する。
>金価格の考え方
金に関するグローバルな視点を持つためには、ドル建て金価格だ
けでなく、あらゆる通貨のクロス・レートを分析する必要がある。
自らの基準通貨を決め、それからドルだけでなく、その通過dせも
金について考える。
アドバイスとしては、金を価格ではなく、重量で捉えること。実物の
金をどれだけの量で保有しているかだ。
とはいえ、流動資産の10%位を金に割り当てるように。
目的は、売買を繰り返すことではなく、長期に渡っての資産保全で
ある。
最近のコメント